家に届いた町の広報誌を見ていたら、小さく書かれたこんなお知らせを見つけます。

「となり町との戦争のお知らせ」

で、主人公が真っ先に気にしたのが、通勤。
車で隣町を通って会社に行ってるもんだから、戦争が始まったら隣町は通れなくなっちゃうのかな?

そして戦争開始予定日当日。
ちょっと早めに家を出てみたりしたけど、なーんの変わりもないの。
普通に隣町を通って会社に行って、社内でもダレも話題にしないし、町の雰囲気もいつもと変わりなく平和そのもの。

戦争なんて結局始まらなかったか、もしくは自分が思い描いていたような血なまぐさい戦争ではないんだろうな。
なんて思い始めたころ。
またまた広報誌が届きます。

今回は戦争に関しての記載はとくになし。
ただ、町勢概況に。
人の動き。
転出〇人 転入〇人 出生〇人 死亡〇人(うち戦死者12人)

…戦死者12人!????
やっぱり戦争やってるんだ!

そんななか主人公のもとに役場から「戦時特別偵察業務従事者の任命」ってな手紙が届いて…。

というはなし。

★★☆

おもしろかったけど、たいして盛り上がらず淡々と終わったなぁ。
本を読むときって(本だけじゃないけど)どういうオチがつくのか。
けっきょくそれが気になって最後まで読み進めるでしょ。
なんかたいしたオチもなく急に文学的にまとめられた感じ。

うーんと。
よその国で今こうしてるあいだも実際に戦争がおこなわれていて人が死んでいってる。
それを情報としては知っているけど、平和な日本で暮らしているワタシはリアルに感じることなんてできない。
ということは、戦争なんてワタシにとってはないも同然。
なにごとも興味を持って積極的に取り組まなきゃ意味がないんだよ。
ってことでよろしいでしょうか?

ところで文庫版には別のエピソードも収録してあるそうな。
えーそっちも読みたいよ(けど図書館に置いてないの)

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